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【FP1級学科試験】過去の合格率と合格者数から統計学的に異例な合格率を確認

1級学科

2023年7月4日。

先月TwitterのTLでも悲鳴しか聞こえなかったFP1級学科試験の合格発表日です。

みなさんはその合格者数と合格率を確認しましたか?

受検者数 4,831人中…

合格者数 170人、合格率 3.51%

頭を鈍器で殴られたような衝撃の結果でした。

ゆゆんが
ゆゆんが

調整で合格率9%くらいはあると思っていたよ…(๑ÓᆺÒ๑)

FPに関するネタ記事をなんか書こうかなと思っていましたが、流石にお通夜気分になりました。

そんなわけで今回の記事では、FP1級学科試験の合格率と合格者数の推移、そして今回の学科試験の合格率が異例だったのかどうかを確認してみます。

FP1級学科試験の合格率と合格者数

合格者数と合格率

では早速、きんざいで公表されている過去10年分の合格率と合格者数を見ていきます。

合格率は「合格者数÷受検者数」で割り出しています。

きんざいでは小数第3位で切り捨てをしているみたいですが、このブログでは小数第3位を四捨五入して合格率を記載しています。

試験日受検申請者数受検者数合格者数合格率
2013年9月6,6344,5374088.99%
2014年1月8,2415,26564212.19%
2014年9月6,4074,52352311.56%
2015年1月8,0325,19168013.10%
2015年9月6,7584,48469115.41%
2016年1月8,7735,45367512.37%
2016年9月8,0365,4712654.84%
2017年1月9,3016,08785113.98%
2017年9月9,1346,52668010.42%
2018年1月11,3137,4551,08314.53%
2018年9月10,2157,1725918.24%
2019年1月11,1177,3106188.45%
2019年5月7,5404,89357611.77%
2019年9月8,6015,83659210.14%
2020年1月10,5577,04983311.82%
2020年9月12,9789,9481,49415.02%
2021年1月13,5498,8848849.95%
2021年5月10,8737,3481,47420.06%
2021年9月10,9787,13493013.04%
2022年1月12,8247,9585316.67%
2022年5月9,1606,1925829.40%
2022年9月8,0275,34765712.29%
2023年1月9,7206,14663810.38%
2023年5月7,0624,8311703.52%

参考:一般社団法人 金融財政事情研究会

この表を見る限り、数年に1度の超難問回のように見えますね…。

過去10年間の最低合格率が2016年9月の4.84%でしたが、今回さらに下回り3.52%となりました。

得点調整があると言われている中でのこの合格率ですから「きんざいさんやりすぎなんちゃう?」「この合格率はおかしいやろ!」と思ってもおかしくないです。

2023年5月試験の合格率の異例さを統計学的に確認

統計

さて、過去最低合格率を更新した2023年5月試験ですが、統計学的にみたとき「異例の合格率」なのかどうかを見ていきましょう。

統計がよくわからない人は、仮説だけ読んでふーんって結果まで流し読みしてもらって大丈夫です。

論文を書いていた頃からだいぶご無沙汰しているので、あまりきれいなまとめ方になっていないのはご了承ください。

①仮説の設定

仮説検定を進めるため、仮説をたてていきます。

本来は検定方法から説明するものなのですが、統計がよくわからない人向けに、こういう仮説を立てたよということだけ先に説明しておきます。

帰無仮説

「2023年5月試験の合格率3.52%は外れ値ではない」

きんざい
きんざい

2023年5月試験の合格率は想定範囲内ですo(`・ω´・+o)

対立仮説

「2023年5月試験の合格率3.52%は外れ値である」

受検者
受検者

2023年5月試験の合格率はおかしい٩(๑`^´๑)۶

ここから帰無仮説が棄却されるか否かを検定します。

棄却されれば今回の合格率は異例であるということになります。

あとはもう結果だけ読みたい人は「こちら」から結果まで飛ばすことができます。

②検定方法

今回は「異例=外れ値」として、スミルノフ・グラブス検定で確認します。

スミルノフ・グラブス検定

データの中の最大値もしくは、最小値が外れ値であるかを検定するものです。

  • 平均値、正規分布からどれだけ離れた値なのか?
  • その値はどのくらいの確率で発生するのか?

以上を算出して判断ができます。

「平均値、正規分布から大きく離れている」かつ「それが発生する確率は著しく低い」ということであれば異例の合格率と判定します。

③情報の整理

今回仮説検定をおこなうにあたっての必要な情報を整理します。

  • データ数:24個
  • 平均合格率(AVERAGE):11.17%
  • 標準偏差(STDEV):3.55%

※小数第3位で四捨五入

平均合格率は一般的にいわれている1割あたりと相違ないですね。

標準偏差は簡単に言うと、平均合格率から±3.55%のブレが発生するということです。

※仮に合格率が毎回同じなら標準偏差は0になります。

④検定統計量を求める

検定統計量であるt値を求めます。

t値は、以下の場合に値が大きくなります。

  • 外れ値か否かを知りたい値が平均から離れている。
  • 標準偏差が小さい(データ全体がバラついていない)。

今回のt値は「t=2.16」となりました。

この数値の大きさによって外れ値か否かを判断できます。

⑤p値を求める

t値が大きいかどうかはp値で決まります。

p値というのは「仮説のもとで、検定する統計量がその値(実際の調査結果)となる確率」のことです。

つまり…

帰無仮説「2023年5月試験の合格率3.52%は外れ値である」のもとで、t値が2.16となるには、どのくらいの確率で起きるのか?

を表しています。

今回は以下の条件でp値をExcelで求めます。

  • 自由度:データの個数-2
  • 両側検定
    ※今回はあくまで異例かどうかを確認するため両側検定にしています。最低値であるのは明らかなので片側検定でもいいんですけどね…。

今回のp値は「p=0.0421」となりました。

これは「t値が2.16になる確率は4.21%」ということを示しています。

⑥検定の結果

スミルノフ・グラブス検定により、「t値が2.16になる確率は4.21%」ということがわかりました。

一般的に帰無仮説「2023年5月試験の合格率3.52%は外れ値ではない」を棄却するためには、発生確率が5%未満(p値が0.05未満)である必要があります

つまり…

合格率3.52%(t値が2.16)になる確率は、4.21%と低く帰無仮説を棄却できるので、今回の2023年5月試験は異例の合格率とみなすことができます。

ということで(私が間違ってなければ)統計学的に見ても、今回の試験は異例だったということがわかりますね。

一応、元最低合格率4.84%である2016年9月試験についても調べてみました。

今回の試験は異例だったということで、2023年5月試験のデータは抜いて再度計算しています。

すると2016年9月試験は「t値=2.07」「p値=0.0511」となりました。

つまり「t値が2.07になる確率は5.11%」ということになります。

これは合格率4.84%になる確率は5.11%あり帰無仮説は棄却できないため、2016年9月試験については異例の合格率では(ぎりぎり)なかったといえます。

2023年5月試験の合格率から考えられること

息抜き

あくまで私の統計手法が間違っていないのが前提ですけど!

そしてあくまでサンプル数も少ないですし、統計学の世界の話なので絶対とは言えない話ですけど!

統計学的に見ても今回の学科試験の合格率は異例です。

一応外れ値は「何が原因か?」を考えるまでが大事なので、原因を考えてみると…

  • 過去問だけでは対応できない問題を出しすぎた
  • そもそもここ数年専門的すぎる穴埋めが多い
  • そのわりに加点の得点調整をほとんどしなかった【有力説】

ざっくりあげるとこのあたりでしょうかね…。

今回の学科試験の結果が残念だった人たちは落ち込まなくていいです。

もちろん解けなくてはいけない問題を落としてしまったのならばそこは反省しましょう。

でもそれだけです。

さすがにきんざいさんもここまで異例の合格率となれば軌道修正をかけてくるはずです。

教材の切り替わりなどがあり不安があると思いますが、次回挑む人たちはぜひ今回の結果にひるまず、全力で向かっていきましょう。

まとめ

今回の記事では、2023年5月試験の合格率の異例さを統計学的に確認してみました。

思うところはたくさんあると思います。

FP1級学科試験を本気で勉強する人たちは、みなさん仕事や家事と忙しい中で時間を割いて立ち向かっていますからね…。

とても悔しいですが、少しだけ息抜きをして「今回は異例だったんや…」と気持ちを切り替えられたらまた次に向けて頑張りましょう。

ゆゆんが
ゆゆんが

私も少しでも役に立つ記事を増やしていきますね୧(๑›◡‹ ๑)୨

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